ときどきリアルタイムな発電状況(気まぐれです。)

2011年10月16日

charge settings 翻訳

msview では sunsaver mppt のさまざまなパラメータを設定することができる。

ここでは、charge settings (充電設定)の変更可能なパラメータを説明する。
かなり原文からかけ離れて意訳しているものもある。


Absorption Voltage
満充電電圧である。鉛蓄電池では、通常14.0Vから15.0Vである。取扱説明書でメーカーの正しいAbsorption Voltage(充電電圧) を設定してください。なお、この電圧は温度によって補正されます。

Float Voltage
フロート充電モードは、吸収充電モード(Absorption) の次の段階です。バッテリーが吸収充電段階
(Absoprtion Stage)で満充電になったあと、SunSaver MPPT がフロート充電電圧まで電圧を落とします。
水素の発生を抑え、満充電の状態を維持します。鉛蓄電池では、フロート充電電圧は、13.4Vから13.7Vです。メーカーの取扱説明書を読んで、フロート充電電圧を確認してください。この設定電圧は、
温度補正されます。

Float - Low Battery Threshold
バッテリーの電圧閾値(フロート用)。バッテリーの放電がいつもより大きいときは、次回のサイクル充電時には、フロート充電モードの前の吸収充電の時間を長くするのが通常です。
この電圧閾値を下回って放電されたときは、吸収充電の時間が、「Time Before Float」の時間ではなく、「Time Before Float -Low Battery」の時間になります。通常以上に放電されたバッテリーの吸収充電時間を長くすることによって、バッテリーを回復することができます。
この電圧閾値のデフォルトは、12.5Vです。したがって、12.5Vより、低くなった時は、吸収充電の時間が
延長されます。

Float - Cancel Threshold
フロートモードキャンセル電圧閾値。バッテリーが通常よりかなり放電されてしまったとき、次回のサイクル充電時は、フロート充電をしない方がいいです。もし、この閾値を下回ったときは、次回のサイクル充電時のフロート充電は行われません。このことによって、吸収充電の時間を増やし、深く放電されたバッテリーを回復します。この電圧閾値のデフォルトは、12Vです。したがって、12Vより、低くなった時は、吸収充電は行われません。(吸収充電が持続します。)

Time Before Float
吸収充電モードからフロート充電モードに移行するまでの時間。すなわち、吸収充電時間。デフォルトは、1時間です。

Time Before Float - Low Battery
吸収充電モードからフロート充電モードに移行するまでの時間。この時間は、バッテリーが「Float - Low Battery Threshold」で設定された電圧閾値を下回ったときに用いられる。
デフォルトは、2時間です。

Time Until Float Exit
フロート充電時に、太陽光パネルの発電が不十分であったり、直流の負荷が大きかったりしたときに、
フロート充電電圧(Float Voltage)を下回ることがあります。このときに、フロート充電モードをキャンセルするまでの時間が、「Time Until Float Exit」です。通常は、吸収充電モードから、フロート充電モードに移行し、夜になりますが、電圧が下回ってTimu Until Float Exitで設定された時間が経過すると、バルクモードになります。

次の画面は、新神戸電機のHC38-12 のバッテリー用の設定例だ。Absorption Voltage 15.2V は取扱説明書の最大値よりも0.2V上。

下の設定例では、次のようになる。

15.2Vになるまではバルクモードで充電し、15.2Vになったら、15.2Vの状態を維持しながら吸収充電を60分間行う。この際、電圧が上昇すると電流を制限する。このときに流れる電流は、バッテリーの容量の1/20程度の電流になる。もし、前日のバッテリー電圧が、12.5Vを下回った場合は、120分間吸収充電を持続する。
もし、前日のバッテリー電圧が、12.0Vを下回った場合は、吸収充電をその日が吸収充電を維持できなくなるまで充電する。吸収充電の後では、13.65Vでフロート充電を夜まで行う。フロート充電では、電圧を維持するだけで、電流はほとんど流れない。もし、途中で負荷の影響等でバッテリーの電圧が降下した場合は、1時間後にフロート充電をやめ、バルク充電に移行する。


chargesettings-example.png
posted by ymurai at 11:50| Comment(0) | sunsaver mppt

2011年09月01日

最適化を行う

sunsaver MPPT は、世界中で使われている。
だから、どんな地域でもちゃんと使えるようにするために、
余裕を持ってパラメータが設定されている。

ということは、最適化を行えば、
もっと、効率的に、充電されるはずだ。

バッテリーは、新神戸電機の SC38-12 である。
会社に問い合わせると、親切なことに取扱説明書をemailで送ってもらった。

そこには、サイクルユースの場合の充電電圧が、
1セルあたり、2.45V±0.05V となっており、
温度補正は、5℃から、35℃の間では行う必要がないと書いてあった。

さらに、会社の方に聞いたら、充電電圧は17V(6セル)ぐらいまでOkといっていた。
(非公式だが)
というわけで、2.5V×6セル=15V でもかなり余裕だとわかった。

そこで、パラメータを次のように変えた。

1.Absorption Voltage : 15.00V

 取扱説明書の最大充電電圧である。

2.Float Voltage : 13.65V

取扱説明書によれば、本当は満充電で切り離すがよいと書いてあるが、おそらく、
sunsaver MPPT は切り離すことができないと思われるので、デフォルト通り、フロート充電に切り替えることにした。電圧は、取扱説明書を見ると、2.275×6V=13.65V と書いてあるのでその通り設定した。

3.Time Before Float : 10min

これは、デフォルトだと、60min だが、10min にした。なんとなく心配なので。これは、改善の余地があると思われる。 sunsaver のマニュアルを見ると、吸収(Absorption)充電の時間が
この時間だが、このときすでにバッテリーは、15.00V になっているはずだ。だから、あまりこの状態を続けるのはよくないと思い、10min にした。

4.temperature compensation 0v/degC

デフォルトは、-0.031V/degCである。
私の使うバッテリーは、5℃から35℃まで温度補正は必要ないと
書いてある。ということは、屋内に置いているため、年間を通してほとんど温度補正が必要がない。


おもな変更は以上である。

これで、明日からは、通常では温度補正は行われず、15.00V になるまでガンガン充電してくれるはずだ。





posted by ymurai at 21:21| Comment(0) | sunsaver mppt

2011年08月31日

温度補正がどうもあやしい。満充電するためのヒント

なぜ、蓄電池が満充電しないかわかった気がする。

どうも、sunsaver mppt についている温度センサー(おそらく10KΩのサーミスタ?)
が内部の熱のせいで実際の温度より6度〜8度ぐらい高くなっているようだ。

したがって、実際の充電電圧も、-0.031V/C の温度補正によって、0.18V〜0.24V ぐらい低く
なってしまう。

たとえば、デフォルトでは、AGMバッテリーのAbsorption voltage(定電圧充電での電圧)は
25度で、14.3V だから、25度での充電電圧は、14V ぐらいになってしまう。
これでは、満充電はできない。

現在使用しているバッテリーは、新神戸電機のSC38-12 であり、
サイクル使用での充電電圧は、15V ぐらいだ。(問い合わせると、18Vぐらいまで大丈夫らしいが
、16.5V ぐらいがいいようだ。でも心配だから15Vにしている)
したがって、実際は、14.7Vぐらいになってしまう。

これを解決する方法は2つある。

1. 充電電圧を実際より0.2V ぐらい上乗せして設定する。

2. リモート温度センサーを付ける。

1.の方法は試した。早速効果が現れた。
いつも帰宅して電圧を調べるのだが、12Vのバッテリーあたり、
12.6V ぐらいだったのが、12.8V ぐらいまであがっていた。よって、24Vシステムでは、
25.6V 程度。いい感じである。

2.の方法は、RTSを購入しないとだめだと思われるが、
失敗覚悟で、25度で10KΩになるサーミスタを購入して
接続したところ、うまくいっているようである。

2011-09-03 19.56.53.jpg


本当は、morningstar 社の純正品を購入した方が安心できるが、
サーミスタは150円程度という激安であり、
すぐにマルツパーツに行って購入できるので、
よさげかと思われる。



posted by ymurai at 21:34| Comment(0) | sunsaver mppt